令和7年7月27日(日)、7月28日(月)の両日、中央高等学校の通信制の生徒さん方120名に「いのちの授業」を行ってきました。
- 若尾

- 1 日前
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令和7年7月27日、28日の両日に渡り、山梨県立中央高等学校の通信制の生徒さん方120名に「いのちの授業」を行いました。
中央高校は、甲府盆地の北側に位置し、荒川に沿った地域に位置する学校でした。
中央高校通信制では、教育理念として、
アドミッション・ポリシー(入学者の受け入れに関する方針)を、
・目的意志があり、自ら「学ぶ」意思をもっている生徒
・自分の生き方・在り方を真剣に考えたい生徒
・働きながら、学びたい生徒
・もう一度高校をやり直したい生徒
とし、
グラデュエ―ション・ポリシー(育成を目指す資質・能力に関する方針)を、
・学ぶ楽しさ・わかる喜びを知り、自らの生き方や在り方を問い続ける人
・社会性を身につけ、自立と自律を目指す人
・自らを尊び、他者を尊び、地域を尊ぶ人
として、 命を守る、命を大切にする意識を高める教育にも力を入れている学校でした。
様々な立場で、学校に通われている生徒さん方。限られた個別の体験ではなく、普遍的
な意味、意義を内包した授業として構成致しました。生徒さん方の心に内在する、命の意
味、命の価値、生きる喜びを、授業に触れて自ら考え、気づいて頂く流れを構成し、生徒
さん方の心の中から引き出す授業としました。
「いのちの授業」に触れて頂いて、生徒さん方の心に内包していた、それぞれの思いを
手紙に綴って頂きました。
以下、手紙の一部(抜粋)をご紹介させて頂きます。
*尚、手紙および写真の掲載につきましては、学校側のご承諾を頂いております。
『授業を受けるまでは、自分の命を「当たり前にあるもの」として、深く考えることはありませんでした。しかし、瞳さんの言葉を聞いて、命がどれほどかけがえのないものか、そして、自分の人生を精一杯生きることの素晴らしさを改めて感じました。又、若尾先生が授業を通して伝えて下さった、「自分で考えることの大切さ」も心に残っています。これからは瞳さんの様に、周りの人を大切にしながら、どんな困難にも負けず、自分の人生をしっかりと考えて歩んでいきたいと思います』
『講義を受けて、幸せな人生とは、今を生きていることが、一番幸せなことだと気づけた。当たり前のように今を生きているけど、この当たり前がどんな風に壊れるか分からないし、毎日生きているから希望や夢を持てて、明日を生きられる、生きていることの重大さや命の大切さがよく分かりました。・・・。いつ、だれがどこで、どうなるか分からないからこそ、一日一日を大切にして、今生きていることに感謝し、悔いのない人生にしたいです』
『私は、今回の授業で、生きる大切さ、そして本当の幸せとは何だろうと、多くを気づかさせられました。私たちは、まだまだ成長する年代であり、多くの困難にも遭遇すると思う。その時に、「命を見つめて」を思い出し、力強く生きていきたいと思う』
『将来は、高校を卒業して、専門学校で学び、免許を取得して、自分のお店を開きたいと思っています。その夢に向かって努力を重ねて行く中でも、この講義で学んだ「命を大切にすること」、「人を思いやる心」を忘れずに、人との関りや仕事に活かしていきたいです。お客様や周囲の人との信頼関係を築き、小さな幸せを日々感じながら過ごせる、そんな人生を目指していきたいです』
『「命の本質」生きる意味について自ら気付くというテーマの講義は、若い子達には、これを学ぶにはとても良い機会だと思いました。私は、それなりに長く生きているので、死にたくなるようなこともありました。そのたびに今回のテーマのような事はたくさん考えました。今回、先生のご講義を通じて、「自ら生きる」というテーマの重要性、自分で考えることの大切さを実感しました。日々の生活の中で、何気ない瞬間にこそ、命の尊さや生きる意味が隠されているのだと気づかされました』
『私は将来のためにバイトをしていますが、講義を受けたとき、学校での人間関係で、悩んでいる最中でした。人と関わっていく中で、嫌な思いをしたり、辛いことがあったり、しかし、生きているからこそ、今自分が感じている嫌なことも辛いことも、良い思い出にすることが出来るんだと思いました。嫌な事だけで終わることがない、生きていることがどれほど素晴らしい事か、分かりました。日々、いろんな感情で過ごしているけれど、生きて前にすすめることの素晴らしさを胸に強く生きていきます』
『私は保育園の時から高校1年生まで、虐められたことがあり、生きる意味をなくしてしまったことがありました。でも、病気で死にたくないのに、亡くなってしまう人もいるんだということを、この授業で知って、生きてるだけで幸せなんだと分かりました。私は、これから、この幸せをかみしめて、沢山したいことをしていきたいと思いました』
『日々の忙しさに追われながら、ふと立ち止まる瞬間があります。その時、私は「なぜ、生きているのか」と問いかけたくなります。誰かに答えを求めたくなるけれど、本当の答えは外にないのかもしれません。命の本質は、何か大きな目標にあるのではなく、たった一瞬の感動や、誰かと交わす、ささやかな言葉の中に在るのだと気づきました。意味は与えられるものではなく、自分自身が見出していくもの。悲しみや喜び、矛盾さえも、すべてが気づきへの道標です。完璧でなくてもいい。迷っても、立ち止まってもいい。大切なのは、自分の感じた「何か」に耳を澄ますこと。そして、いつか、自分の命が誰かの灯になることを願って。あなたの今日が、少しでも意味ある一日になりますように』
『講義を受け、命とは何か、なんで生きてるんだろうのような、普段ぼんやりとしか考えないことをしっかりと考えるきっかけになりました。この講義を通じて、生きる意味は、自分で作るんだという大切なことに気づきました。毎日忙しく、勉強やバイトなどで、バタバタする日々の中で、「今、この瞬間」をしっかりと味わうことが、生きる上でとても重要で、家でご飯を食べている時や友だちと笑い合っている時、そんな日常に目を向け、当たり前を当たり前と思わず、「生きるってこういうことか」と思えるようになる。そうして、少しずつ、「自分」に歩み寄ることで、生きる意味を自分で作り出すことが出来るようになるのかな?と思います。これから、この講義で学んだことを生かし、自分の大事なもの、例えば、友達や好きなことをしっかりと見つめて、そこに時間を使いたいです』
如何でしょうか、この授業の骨幹である、「命は知識として教えるもではない、言葉のみで伝えるものでもない、頭で理解させようとするものでもない』を通じ、生徒さん方が自ら考え、気づき、発言することで、自身が心に内包していた素晴らしい命への思いに気づくことで、真の自己肯定感を持って頂くこと、そして、生きる意味を自ら見出すことに

触れて頂いたことを示唆する手紙を数多く頂きました。すべての生徒さんの手紙を掲載することはできませんが、上記の手紙を通して、お感じ頂ければ幸いです。
多様なお立場で生活されている生徒さん方からの手紙に触れ、私自身、大きく心を揺さぶられました。この気づきを、これからの授業に活かさせて頂きたいと思います。
私が、生徒さん方から学び、気づく授業としてきた経緯が間違っていなかったことを改めて感じております。これからも生徒さん方との心の共鳴を感じつつ、授業を更に進化し続けて参りたいと思います。



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